シアター・ドラマシティにて、「ANJIN イングリッシュサムライ」を観てきました。
ありがたいことに、座席が最前センター!しかし、難点が一つ。。。舞台サイドにある電光掲示板形式の字幕が見えない(涙)英語が100%聞き取れれば、良かったのになぁぁぁぁ。
イギリス組の方々の台詞は一部、字幕を見捨てたので(だって、字幕を見ると舞台が見えないから)、理解できなかったのが残念かな。でも、場面展開でなんとなく(テキトーに?)理解。
小道具も細かくて、鷹の首がちゃんと動いてたのが可愛かった。
三浦按針は名前は知ってたけど、実際にはどんな人かあまり知らなかった訳で。でも、今回、お勉強になりました(しみじみ)
時は豊臣から徳川へ天下がかわろうとしている頃で、やたら合戦シーンが出てくるので、そのたびに、ついこないだ某大きな河ドラマ「天○人」で見た関○原の戦いの場面を思い出す、思い出す(笑)
そして、武士道はどこまでもカッコよく。。。でも、イギリス(台詞も字幕も「エゲレス」と常に表現されてたけど)紳士たる様子は描かれてなかったなぁ、なぜだろう。。。
イギリス人の役をそのままイギリス人がされると、異文化に入ることの違和感を役ではなく、実体験的に表現なさってるようでとても自然体だった。経歴を拝見すると、なかなかの役者さんのようで、表情&感情豊かに演じてらして、共感できた人物だった。
床嶋さんは、画面で拝見するとおり、舞台で拝見しても美しい。淀君の何ともいえない気の強さみたいなものが出ていたかな。
高橋和也さんは、ちょっとひねくれた役しか最近、拝見してない気がするけど、それが合ってるみたいな(笑)偉大なる父を持つと大変らしい、、、という苦労みたいな複雑な感情を出してはったな。
いっちゃんは、徳川家康というより、秀吉キャラかと思っていたけど、なかなか家康のイメージをうまく演じておられたと思った。時折見せる、いっちゃん独特のお茶目キャラも交えつつ、天下人として、人間として、親としての苦悩をみせてらして。着物姿もなかなかお似合いでございました☆
竜也クン演じる、ドメニコは、これまた苦悩する事の連続。留学して学んだという英語もさらさらとこなしてはりましたな~。日本語英語(勝手な造語)に聞こえなかったから。
北条氏という名門の出でありながら、現在は宣教師を目指し、布教の日々。しかし、戦いの場で大砲を撃つ時、自分の中に「侍」の血が騒ぐ。。。現在の立場と心の葛藤が続く。
やがて、一番救わねばならぬ魂(=按針も含めて自分の魂もかな?)が救えなかったとし、宣教師をやめ、侍になる(戻る)真田の首をとる時に、真田の覚悟と同時に彼の覚悟みたいなものも表したかったのかなぁ。
宣教師の姿から侍の姿への変貌もりりしく、その侍としての身のこなしもさっすが。思わず、某大きな河ドラマ「新○組!」を思い出してしまった(笑)
しかし、彼のラストは切ない切ない。竜也クンが磔にされちゃってた(涙)でもね。。。竜也クンが腰布一枚で十字架に…。肌が美しくて、近くで見すぎて、鼻血が出そうで(爆)
按針のお話ではなく、家康とドメニコの3人がそれぞれに主役のお話って感じだった。
東京から大阪と公演されて、本日が大楽ということで、ちょっとスペシャルカテコ(他の日は観てないから知らないけど、いっちゃん曰く、本日は特別だって。
イギリス組の俳優さんが、明日には帰国しちゃうので…だそうで。いっちゃんがそう仰ってから、イギリス組のキャストさんを、お一人ずつ紹介。で、一人一人に、何か挨拶して!って無茶ぶり(笑)
それぞれのキャストさんが、母国語でご挨拶。なぜか通訳として常に傍らにいらして、不思議な(?)訳をされていたのは、鈴木さんかな~。
日本のみなさん、ありがとう。スタッフのみなさん、ありがとう。ホリプロ、ありがとう。大阪のみなさん、ありがとう。自分が演じて影響をあたえるよりも、もらったものの方が大きかった。実は日本に住んでいるんだけど、という告白もあり、実は自分はイギリス人じゃなくてオーストラリア人だ、という告白もあり。笑いに満ち溢れたキャストのみなさんの挨拶でしたとさ。
降りしきる紙ふぶきの中(さながら、近松心中物語byニナガワ版のよう)、何度も何度も拍手に応えて出てきて下さったキャストのみなさんに感謝をしつつ、劇場をあとにした訳で。
こういう関係での上演っておもしろいな~。
日英の友好が永遠に続きますように…。
http://anjin-englishsamurai.com/
16世紀末、日本に漂着したオランダ船リーフデ号。生き残ったわずかな者の一人が イギリス人の船員、ウィリアム・アダムスだった。漂着の地にはすでにスペイン人の宣教師がいた。スペインとオランダ,英国は交戦状態にあり、宗教的にもカソリック対プロテスタントで対立していた。心身ともに剛健なアダムスは 船長にかわって ここに至る道筋を現地の大名に訴えるが、宣教師の悪意に満ちた通訳により、海賊とみなされ、磔に処せられそうになる。常日頃の教えからは考えられないような宣教師たちの非人間的な態度に驚きを隠せないのが日本人のキリシタン青年ドメニコだ。もとは誉れ高き北条氏の出でありながら、お家が没落し、今は宣教師を目指して外国語を学んでいるドメニコは、アダムスに救いの手をさしのべようとする。そんな時、徳川の使いが到着。積荷の大砲ともども アダムスを召喚する。アダムスは、ドメニコに付き従われて大阪の家康の下に参じる。
家康の城は、英国でも下層階級の出身のアダムスがこれまで目にしたこともないような贅を尽くしたものであった。日本の美的洗練に言葉を失うアダムス。おじぎの仕方、礼儀作法などを細かくドメニコから指南され緊張に震えながらアダムスは家康に謁見する。家康は、自らは一度も海外に出たことがないが、西欧文化に深い関心を寄せ、アダムスの語る天文学・算術などに目を輝かせる。アジアの辺境から世界を見つめる家康と、世界を渡り歩いて辺境に至ったアダムス・・・二人の軌跡が交錯する運命の出会いであった。家康は、豊臣家を滅ぼし、天下をとることを目指している。天下分け目となる関が原の戦、石田光成率いる西軍と家康率いる東軍の雌雄を決したのは、アダムスが家康にもたらした最新鋭の大砲だった。勝利の褒美を問われて 英国の妻子のもとへ一刻も早く戻りたいと願うアダムス。しかし彼を手放す気のない家康は、隠密裏にリーフデ号を沈めてしまう。
アダムスは、家康の求めに応じて西洋流の造船技術で船を作る。スペイン人やポルトガル人がキリスト教への改宗を迫るのにうんざりしていた家康は、腹蔵のないアダムスを寵愛する。帰国を画策したアダムスは家康の逆鱗に触れるが、ほどなくして家康は 三浦の地を領地としてアダムスに与え、旗本として召抱える。そして“船乗り”を意味する“按針”との日本名を与え、日本人の娘 お雪と娶わせる。次第に外国人たちはアダムスを通してしか将軍家康と話をすることができなくなる。徳川の治世を安泰にするため、大阪の陣にうって出る家康。豊臣側は 秀吉の息子ながら戦の経験のない秀頼を大将に頂き、淀君の暴走に振り回されて、壊滅する。家康は、息子秀忠に将軍職を譲る。そんな折、アダムスの祖国イギリスからの商船が日本に着く。待ちに待った祖国の人との再会は、しかしアダムスに失望しかもたらさなかった。帯刀し、日本人以上に日本的な精神をもつアダムスに英国人は驚きを隠さず、アダムスは英国人の帝国主義的世界観に大きな幻滅を覚えるのだった。
秀忠は、反キリシタン政策を強く推し進める。ドメニコの影響で、お雪を含む 按針の家来と家族たちはカソリックになっていた。窮地に陥るドメニコ。家康にも死期が迫る。時代の一つの大きな扉が音をたててしまっていく・・・。
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