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「オレステス」

シアター・ドラマシティにて、「オレステス」を観てきました。

無機質な感じを受ける、グレーの背景、それは高くそびえる城壁を表しているものらしい。正面には“X”と大きく描かれている。所々に設けられた、普段は見えない扉からの出入りで芝居は進む。俳優達は扉からだけでなく、客席をも舞台として駆け回る。そして上演中、何度となく降る大量の雨。実際にギリシャは冬に雨が多い土地らしく、現実感を求めるものか。その降りしきる雨の中、傾斜のある舞台を転げまわるオレステスとエレクトラ。特に、オレステスの竜也クンは、ほとんど衣装をまとわぬ状態なので、稽古の段階からのものか傷跡、痣があちこちに見えて痛々しい姿。俳優さんって大変。。。

衣装は、オレステスとエレクトラは質素な布で出来たもの、先述のように、オレステスはほとんど衣装をまとわない場面が多い。コロス達は、シンプルな黒のドレス(黒子の感じ)。対する、メネラオスやテュンダレオスの派手な甲冑は豪華で、権力の象徴のような姿。罪を背負っているオレステス達とは対照的な視覚効果を狙ったものかと。ただ甲冑の飾りが動く度に少々うるさく、台詞にかぶると若干、辛いものが。

夫殺しに端を発した親殺しの話は、やがて裏切り者への復讐へと変遷し、罪のないものも巻き添えにして、どこまで残酷になっていくのかと思われたところへ、神・アポロンが登場。人間への啓示を与え、事件は全て丸く収まる。。。最後は、人間の対話や武力での解決ではなく、神の力による解決でした。これって、あり?な展開なギリシャ悲劇ですが、あり、なのですよね。

Image ラストの演出が、特に蜷川さんだなぁ、と思いました。アメリカ合衆国やパレスチナ自治区の国歌などが日本語で国旗とともに書かれたA4サイズのチラシが客席の天井から大量に降ってくるのです。(終演後の客席はそりゃもう凄い状態です。←懐かしいなぁ、近松心中物語。。。)あまりに落ちてくるので、ちょい気をとられてその間の台詞を一部、聞き逃した(汗)この手法、賛否両論あるかもしれませんが、“神からの啓示”という形を現し、世界平和への直接的なメッセージと受け取りました。

ここからは、俳優さん別に。

エレクトラの中嶋さん。少々辛い状態での演出が仇となったか、声がかすれて気の毒な状態でした。わざとではないでしょう。心からの叫びの台詞が多いのも影響しているでしょうが、あれでは客席全体に声が届かなかったのでは。最高の役者さんなのに、勿体ないです。オレステスを想う演技は素晴らしかったです。

もはや蜷川さんの芝居には欠かせない存在といえば、瑳川さんに吉田さん。舞台に登場されるだけでその存在感を示す方々です。信頼の置ける人物かと思えば裏切り、オレステス達を復讐へと駆り立てる人物を的確に表現されていました。

アポロンの寺泉さんは、本当に声だけの出演でした。。。高みからの声、という感覚はありましたが、お顔を存じ上げているので、脳裏にふとよみがえる。声だけの出演というのは、受け手にとっても微妙なものです。

コロス達。(コロスとは「合唱舞踏団」という意味で、ここから「コーラス(合唱隊)」という言葉が生まれた)雨の降りしきる中、傘を差して現れ、最後までこの物語の登場人物となり、傍観者となり。コロス達が声を揃えての台詞の時、若干のずれがあり、聞き取りにくい場面があったのが残念です。物語を進行する役目も果たしているだけに、、、。

ピュラディスの北村さん。素晴らしい。テレビでは脇役ながらもしっかりとした演技を見せていた彼ですが、舞台ではコミカルな演技しか拝見した事がなかったので、今回の役はどうかと思っていましたが。ここまで変幻自在な演技が出来るとは。これからも楽しみな役者さんです。

そして、オレステスの竜也クン。今までの舞台での台詞まわしは封印、だったそうで。どのようなものかと思えば、終始、太い声。狂気といっても、これまでの悲劇もので見せた狂気とは違う、儚げなものではないもの。姉への愛、親友への愛。どこか人間離れした存在ではなく人間らしい姿。変幻自在なのは彼も同様。どこまで進化していかれるのか分かりませんね。

今の時代にこの作品を上演する意味を少し考えながら帰路につきました。

オレステス     藤原竜也   
エレクトラ      中嶋朋子 
ピュラディス     北村有起哉
ヘレネ         香寿たつき   
メネラオス      吉田鋼太郎
アポロン       寺泉憲
テュンダレオス 瑳川哲朗  

作             エウリピデス
翻訳           山形治江
演出           蜷川幸雄

不倫の末、父アガメムノンを殺した実の母親クリュタイムネストラを殺し、父の仇討ちを見事に果たしたオレステス。しかし彼はその後、復讐の女神たちに呪われ、正気と錯乱を繰り返して衰弱していった。姉エレクトラは、全てを捧げ必死に看病するが狂気の発作は一向に癒えない。
そして今日にもアルゴス人たちは母殺しの姉弟の処刑方法を投票で決めようとしている。
絶体絶命となったエレクトラの一縷の望みは、叔父のメネラオスの帰国だ。クリュタイムネストラの妹ヘレネが巻き起こしたトロイアの戦いからまもなく戻ってくるのだ。メネラオスに助けを求めるオレステス。
そこへ祖父のテュンダレオスがやってくる。かつて仲のよかった祖父と孫は、今や娘を殺された父と父を殺された息子となり、ののしりあい、憎しみ合う。頼みの綱のメネラオスにもすげなくされ、悲嘆にくれるオレステス。そんな中、とうとう二人の死刑が決定する。
その知らせを聞き、怒りと絶望の果てにエレクトラは、さらに恐ろしい計画を思いつく。ヘレネを殺し、メネラオスとヘレネの娘、ヘルミオネを人質にとるというのだ。そうすればメネラオスも心動かされるだろう。それでも力を貸さないようであれば、ヘルミオネも殺してしまえばいい。今や唯一の味方、母親殺しにも手を貸してくれた親友ピュラデスとともに計画を実行に移すオレステス。そこへ神アポロンが現れる…。

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