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「氷屋来たる」6/22

新国立劇場にて、「氷屋来たる」を観てきました。

ユージン・オニール作のお芝居。ん?どこかで聞いたような劇作家の名前。そう四季の「CFY」において、ピートの有名な長台詞(?)ですな↓

「ユージン・オニールはギリシャ悲劇のシンボリズムについてまだ研究し始めたばかりだが、もちろんアントン・チェーホフのリアリズムの影響もいまだに顕著であり、そしてスタニフラスキーの…」いや、別に何の関係もないんだけど(笑)ただ、こういうミュージカルにも名前が出てくる人な訳ですな。この劇作家がどんな人か知りたい人はググってみよう(他力本願)

作品のあらすじ↓

1912年夏、ニューヨーク下町の酒場では、行き場のない連中が安酒に酔っては壮大な夢を語り合って自分を慰めている。そこにセールスマンのヒッキーが登場。彼は毎年酒場の主人ハリー・ホープの誕生日には訪れて、連中に酒をおごり、実現しないであろう彼らの夢をくすぐり喜ばせていたのだ。しかし、今夜のヒッキーはいつもと様子が違っていた。突然、どうすれば本当の心の平和が得られるのかと、連中を説得してまわる彼の身にいったい何が起こったのか・・・・・・。

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何が目当てって、市村さん。でもそれだけじゃない、さすがあの劇場でやる作品は、いい役者が揃いも揃ったり。芸達者ばかりで、演技の火花が散ってる訳で。休憩15分はさんで3時間45分。長いかと思ったらそうではなかった。椅子の固さも不思議と気にならなかった(笑)

ただ、訳者の意図なのかどうなのか、今の放送コードにひっかかるであろう言葉が頻繁に出てくるので、ちょっと戸惑う。。。。そして、かの国における人種間問題が台詞に見え隠れして、あぁ、かの国の作品だ、と改めて思った。。。さておき。。。

今ではすっかり舞台の人、岡本さんのドン。ベテランが顔を揃える中にあって、若手といえる存在。彼の不安定な精神状態は、母親をサツへ“売った”罪悪感から。しかし、その事実は最後までは明かされない。ヒッキーと対極にあるようでいて、ヒッキーと変わらない混乱の世界。ヒッキーに、いや、父親と思うラリーに背中を押されなければ、最期への階段を昇れなかった彼。この役に、作者の精神世界が反映されていると個人的には思う。

花王さん。某大型ミュージカルで拝見した記憶しかないけれど、お芝居も凄い。その枯れた存在をこなされる姿は尊敬の眼差し。

全幕通じて、出ずっぱりなのが元アナキストのラリーを演じる木場さん。その存在だけでも凄い人なのに、彼が台詞を発すると重みが増してさらに凄い。ラリー自身、その存在(生きる)の意味を問われ、答えられず苛立ちを見せる。全てを悟っているようで、彼も実はそうではない弱さのようなものを時々見せる。

彼もまた、行き場のない夢を見る一員と見える。そう、酔っ払いのどうしようもない連中達とは一線を画しているようでいて、彼もまた、狂気の世界から逃げ、しかし過去にしがみついて生きているのではなかろうか。

市村さん演じるヒッキーことヒックマンは金物のセールスマン。登場時は典型的なアメリカンなキャラ。冒頭で歌っている姿を拝見すると、ミュージカルを観に来た錯覚に陥る(^^;何より、どのキャストさんよりも活き活きと歌っておられる姿は演出サイドも狙ったはずだ(笑)

しかし、この明るさは、彼の隠された事件の真相が明らかになるにつれて、哀しさを帯びてくる。例年にない、“夢は見るな”という彼の助言に戸惑う、常連達。ヒッキーが言う“本当の心の平和”とは、夢に頼らないで前向きに進んでいくこと。現実を見て歩いていく事。しかし、そのヒッキーの主張は、妻を殺めた事から始まった話。ヒッキーの浮気に対する妻の寛大さ(一時の気の迷い、必ず自分の元へ明日は戻ってくる)に疲れ果てたから。身勝手な男の台詞だ。

ドンの行為だって、母の厳しさよりも、女性の部分が見えたのに嫌悪感を抱いたからだろう。

そう女性嫌悪というキーワードがそこかしこに見える作品、作者の人生における経験が色濃く出ていると思う、いや間違いない。娼婦に対する、その過去を理解した上で夫となろうとするものの発言、娼婦自身の発言にも、何とも微妙な発言の数々。堂々巡り。世間一般の声を反映させたものだけとは思えないので。何ゆえにそこまで女性を嫌うのか、、、最後まで謎だった。

しかし、この作品が気にいらなかった訳ではないのだな。我が身を反省せねばならぬのではないかと思う人物もいたし、どん底でも生きていく事は出来る、という面も見せてもらった。考え出すときりがない精神世界をさまよわせてもらえた。再び観れば、そして演者と演出が変わればまた違った見方も出来るだろうし。

ヒッキーの台詞に繰り返し出てくる“阿呆の夢”という言葉。きっと明日は出来るから。明日こそは上手くいく。明日には自分の元へ戻ってくるだろう。明日は世の中がよくなっているだろう。見果てぬ夢。。。

夢にすがりついて日々をしのいで生きていくしかない弱い存在の人間。絶望の中に見出す、光=夢。しかしそれは叶わぬ夢。救いのない世界で、夢は見るだけで叶わず、やはり絶望しか残らない。しかし、それでもルンペン達と同じように我々は(少なくとも自分は)夢を見続ける。。。

市村正親

岡本健一

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