佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ2009「カルメン」7/5
兵庫県立芸術文化センターにて、佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ2009「カルメン」を観てきました。
カルメンという作品自体を観るのは2回目かな。でも、ここで出てくる曲はいろんな場面、いろんな演奏会で聴いてるので、馴染みのある曲ばかり。なので、オペラといっても観やすい作品のひとつかも。
ホセの最期を冒頭に持ってきて、まず見るものの興味をひきつける展開。
メインキャスト以外の、兵士たち、工場で働く女たち、街の男たち、盗賊たち、子供たち、と、とにかくアンサンブルが充実していて、それだけでもまず作品の雰囲気というか背景を作りあげている。
あと、舞台装置の転換がスムーズ。半円の装置を左右に動かすだけで、場面を転換させるのが早い。映像をスクリーンに映し出す手法もオペラにしては珍しい気がした。岩場の背景の前にロープを引き、主要キャストに綱渡り的に移動させるのが別世界で生きる彼らの様子を表現し、さらにミカエラも、その綱を渡ってホセの元へと向かう様子が、ミカエラの心情をもあらわしているよう。
カルメンは、色気があり、そりゃ、ホセが堕ちるのもムリはないか、って感じ。男を惑わすだけの女ではなく、自分の心に正直に生きてみたら、男を手玉にとって生きてました(笑)、と見える自由奔放なカルメン。可愛いけど、ある意味、うらやましくもあり、男からしたら憎らしくもあり。
ドン・ホセって、典型的な女たらしというか、男の理想像?
自分を想ってくれている純真で可愛い女性が近くにいるのに、正反対の魅力の持ち主に言い寄られると心を動かされ、やがては身を持ち崩し、そしてその女を愛するあまり、自分への愛情を失った女を殺す…。 あぁ、身勝手(爆)
でも、母親が薦めるからミカエラとの結婚を誓い、次は母親が危篤だからと女を捨てる…。マザコンだし(笑)
朗々と歌い上げるエスカミーリョは、自信にあふれて、それだけでカッコいい。次の(最終場面)戦いに向け、街の喧騒とは裏腹に、衣装を整え神に祈る姿を舞台後方で、その姿は、これからおきる事件とは対照的で。
もし映像でこの場面を表現すると、1、2秒ごとにカットを変えるんだろうけど、舞台ではそれが立体的に描かれているのも面白い。
ミカエラは田舎で素直に育ってきましたって感じ。こんないい子を嫁にしたら、悲劇の結末は起こらなかっただろうにねぇ、ホセったら。
佐渡さんはオケピの中で新しいカルメンを創り上げた楽しさを身体全体で表現されていた感じ(笑)
繰り返されるカテコの中で見られたキャスト&マエストロ&オケの面々の笑顔が、この作品を創り上げ、それが充実していたものだったと感じさせるものだった。
ちなみに、来年の上演作品は、「キャンディード」。サイン会でつい、“来年、めっちゃ楽しみにしてます”と声を掛けてしまったけど、今から待ち遠しくて仕方ない(笑)
カルメン:ステラ・グリゴリアン
ドン・ホセ:ルカ・ロンバルド
エスカミーリョ :ジャン=フランソワ・ラポワント
ミカエラ:木下美穂子
メルセデス :ソフィー・ポンジクリス
フラスキータ :菊地美奈
モラレス:与那城敬
スニガ:斉木健詞
レメンダード :小原啓楼
ダンカイロ :加賀清孝
合唱 :二期会合唱団・ひょうごプロデュースオペラ合唱団
児童合唱 :ひょうごプロデュースオペラ児童合唱団
管弦楽:兵庫芸術文化センター管弦楽団
芸術監督・指揮 :佐渡 裕
演出 :ジャン=ルイ・マルティノーティ
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